Re: 情報革命バブルの崩壊 (文春新書) (新書) 山本一郎 著
切り込み隊長の本 「情報革命バブルの崩壊」 Amazonで立ち読みできる ところ |
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新聞や出版はこのまま零落していってしまうのか?
未来学者アルビン・トフラーは著書『第三の波』で、「波」の概念に基づいて三種
類の社会段階を描いた。「脱産業社会」と称する第三の波の中に、情報革命、情報化
時代はカテゴライズされている。また、一般的に情報革命とは、産業革命に匹敵する
劇的な変化を人間社会にもたらし、工業社会から情報社会へ移行する段階と考えられ
るらしい。
端的な話、その情報革命に、旧来のメディアは取り残されてしまったのだろうか?
テレビが発明されてラジオが情報発信の花形から追い落とされたのと同じく、ネッ
トの発展によって新聞業界はこのまま零落していってしまうのだろうか? では、雑
誌や単行本を擁する出版業界はどうだろうか?
インターネットが産業として成長を続けていく中、様々な言説や教条的な神話のよ
うなものが喧伝され続けてきた。梅田望夫氏や佐々木俊尚氏がGoogleの革命的
なビジネスモデルを引っ提げ、情報産業が旧来型メディアから読者の眼球を根こそぎ
奪い、爆発的な成長を続けている神話について、宣教師のように読者に語りかける。
インターネットを駆使したそういう神のごとき企業が、従来型のメディア産業の顧
客を奪い続け、既存のマスコミはゆっくり資産を食い潰しながらいつか来る最終局面
での爆発的崩壊や業界再編のまな板に載る素材となってしまうのだろうか?
そういう新聞がネットの興隆で読者を喰われて死んでしまうのではないか、という
ような言論はネットの中に掃いて捨てるほど転がっているし、類書も大量に出版され
ている。湯川鶴章氏は『ネットは新聞を殺すのか 変貌するマスメディア』(NTT
出版、共著)を著し、元毎日新聞社取締役編集局長の歌川令三氏(東京財団理事)は
『新聞がなくなる日』(草思社)を出版して、既存メディアがいかにインターネットか
らの攻勢に晒され、その経営基盤を揺るがされているのかを力説している。そのよう
な論調を読みたければ頑張ってそれを読めばいい。
投稿者 fh9xif | 返信 (0) | トラックバック (0)